日光市土呂部地区で令和3(2021)年度第3回とちぎ夢大地応援団カレッジ活動を行いました。今回は、宇都宮クラーク高等学院の生徒10名と担当教員1名が参加し、「日光茅ボッチの会」が受け入れ組織となり、牛の餌料になる「草わら」として、茅ボッチつくりに取り組みました。
この地では、かつて、広大な茅場(草原)があり、京都、奈良への社寺に使われた茅を搬出していた由緒ある地区で有り、何百年も前から【カッパ】と呼ばれ、地域の方々に愛されてきました。また、草わらを乾燥させる工程の中で、いつからか目玉を付けた可愛らしいマスコット【茅ボッチ】となり、この草原一帯で、長い冬に備える風物詩の一つとなりました。
ただし近年は、牛を飼う人が減り、【カッパ】の草刈りをする人がいなくなって、やがて、木が生え森になり、シカが増え、貴重な草花を食べ荒らすようになりました。
その為、日光茅ボッチの会が立ち上がり、毎年、少しずつ茅場を取り戻す活動を行い、沢山の茅ボッチが還ってきました。
今回参加した生徒の皆さんは、茅ボッチが立ち並ぶ美しい里山風景を残す活動に参加したことで、中山間地域で暮らす人や自然に触れ、この体験から多くの収穫があったことと思います。
開会式 ~土呂部地区・茅ボッチについて学ぶ~
すぐに、日光茅ボッチの会の皆さんから大歓迎を受けました。また、同会長の飯村さんから、若者がこのような地に来ることで地域が活性化され、我々の活動の糧となる。また、今後の人生の指針となる沢山の収穫を得て帰ってほしいとご挨拶をいただきました。
つぎに、茅ボッチの生い立ちと現在の草原について説明がありました。当地では高齢化が進み後継者が居らず、現場は厳しい状況にあると説明されました。従って、若者を取り込む活動の一つに、茅ボッチ作りを行っていると説明がありました。
いざ、作業開始!
いよいよ作業の開始です。日光茅ボッチの会の皆さんが、茅ボッチの作り方を指導してくれました。刈り取ったススキやワラビを集めては、ねじった若いススキで束ねます。これを5つ集めて、しっかりと立つように縛ってできあがりです。
最後に目玉を付ければ茅ボッチの完成です。
お目々がついた可愛い茅ボッチと一緒に記念撮影!
参加した生徒の皆さんも、直ぐに作業のコツをつかみ、どんどん茅ボッチを制作していきました。全体で50体ほどの茅ボッチが完成し、日光茅ボッチの会のメンバーも安堵したようです。これで、冬の餌料ができたと感謝されました。生徒から頭で手を合わせ茅ボッチのポーズをいただきました。
とちぎ夢大地応援団とは
「農業・農村の持つ豊かな地域資源の保全」という共通目的のために、
・ボランティア活動を希望している都市住民等
・ボランティアを必要としている地域住民組織等
・情報の収集・提供等を行う県・市町村等
の三者が協働する組織を「とちぎ夢大地応援団」と言い、平成16年度の設立から現在に至るまで、定期的に農地保全・地域資源の保全等のボランティア活動を行っています。
とちぎ夢大地応援団についての詳細はこちら(外部ページ)をご覧ください。
問合せ先
〒320-0047 栃木県宇都宮市一の沢2-2-13
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FAX 028-648-9517
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