佐野市閑馬地区を取材
記事をご覧いただきありがとうございます。
9月15日、栃木県農政部農村振興課が主催する「農村の魅力発見発信若者レポーター養成研修2024」というイベントに参加しました。
私は埼玉に住む普通の高校生でありながら若者レポーターとして佐野市にある閑馬町を訪れました。閑馬町で活動する地域づくり団体「閑援隊」のみなさんに取材してきたのでぜひ見てみて下さい。
午前はキウイ栽培のための支柱の組み立て、午後はインタビューを行いました。

閑援隊の活動に参加
隊員の方達はとても親切に僕たちのことを迎え入れてくれました。また、僕たち以外にもTUNAGU会員のボランティアの方も3人いらっしゃいました。
簡単な自己紹介の後、キウイを栽培するための土台となる支柱の組み立て作業に取りかかりました。キウイは鉄パイプと木の丸太で支柱を作り育てます。私たちはその支柱となる丸太の組み立てを行いました。

丸太の下には必ず石やレンガなどを地面と丸太との間に置くそうです。その理由は雨がふると地盤が不安定になり丸太を上手く固定できないからだそうです。石を置くためにスコップで穴を掘りました。地面と石が同じ高さになるような穴を掘ります。
丸太は地面と垂直になるように立てます。この調節がとても難しく何回もやり直しました。丸太を立てたら固定するための針金を通す穴を専用の機械で開けます。
丸太を固定し終えたら白いペンキを丸太に塗ります。その理由は丸太をペンキで覆うことで丸太が腐らないようにするためだそうです。
この日は異常に蒸し暑くかなりの力仕事ではありましたが、なんとか終わらせることが出来ました。終わったときの達成感がとても気持ちよかったです。おいしいキウイができるのを楽しみにしたいですね。

作業が終わった後は昼食をとりました。
丸太で作られた椅子が木陰に置かれており、風通しがよく居心地がよく気持ちよかったです。まるで手作りの秘密基地のようで、高校生の僕からしたら心が弾みました。

昼食を終えると大型の機械を移動させる仕事を手伝いました。これは甘茶の加工に必要な機械で、重さが400キロもするためクレーンを使って吊るし、慎重に男の人達が運びました。
とても大きく普通に動かす事が出来なかったため、機械の下に木の棒を入れ込み転がすように地道に移動させました。気温がものすごく暑いのもあって汗を流しながら作業に追われました。
隊員の人達が協力しながら自力で作業する姿を見て、なにもかも自分達でやる姿勢に率直にかっこいいなと思いました。

作業のあとは閑馬町でとれた甘茶を頂きました。
甘茶はアジサイの変種から作られるお茶で名前の通り甘いとのこと。いくら甘いとはいえ、ほんのり感じるくらいの甘さかと思っていましたが飲んでみるとびっくり。飲んだ瞬間、僕の想像の3倍もの甘さを感じました。砂糖が入ってないことが信じられないほどの甘さで自然にこんな甘い物があることに驚きました。
閑援隊の方いわく甘茶の木は虫をよける効果があるとのこと。なんと、甘茶の茂みに潜り込んでも虫に全く刺されないとのことです。甘茶の木には不思議な力があるのですね。
甘茶は閑援隊の活動資源になっているとのこと。甘茶にはその特徴的な味からリピーターも多く大きな収入源になっているらしいです。
しかし今年は異常気象の影響で気候が変わり、甘茶が早く枯れてしまったらしい。異常気象の影響は閑馬にも出ていることに危機感を覚えます。
閑援隊の方に取材
農村である閑馬町についての質問をさせて頂きました。
- Q, 閑馬町でいま課題だと感じることは何ですか。
- A, 耕作放棄地が増えることでソーラーパネルが置かれ、昔からの景観が崩れてしまう。獣害の影響がある。
ソーラーパネルは発電量が比較的少なく、20年後のソーラーパネルの廃棄の仕方が決まっていないなどの問題があるという意見も聞きます。ソーラーパネルは本当にエコなのか。そんなソーラーパネルが使われなくなった畑に次々に置かれると昔からの景観が崩れてしまうと閑援隊の方はいいます。
森林伐採などの影響で野生動物たちの居場所がなくなり人里におりてきてしまうことが全国的に問題になっており、閑馬町でも野生動物が作物を荒らす獣害が多く発生しています。それらの獣害を防ぐためのフェンスなどにかなりお金がかかるそうです。
- Q, 閑馬町の魅力は何ですか。
- A, 閑馬は自然が豊かであり、野生動物も多いこと。また、作物の収穫の喜びを味わえるところ。
閑馬は野生の動物や植物の種類が多く、自然豊かな場所です。作物を収穫した時の喜びというのも閑馬の魅力の一つとのこと。
- Q, どのようなことを目標に閑援隊は活動しているのですか。
- A, きれいな故郷を作って子どもたちが戻ってくるような環境をつくる。
目標は自分たちの子どもがいつでも故郷に帰ってこれられるようにすることだそう。生まれ育った故郷に地区外で就職した子ども世代が帰ってこられるような環境を維持することを意識して活動しているそうです。
また、東京などの都市部から新たに移住者を呼ぶことも目的の一つとしているそうです。
閑援隊は自然に触れられる多くのイベントを行っています。
閑援隊の活動にもぜひ参加してみてください。いつでも参加可能とのことです。
自然があふれる閑馬町にぜひ足を踏み入れてみてください。
最後までご覧頂きありがとうございました。
この記事を執筆したのは
ODK さん

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