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【閑援隊】次世代が住みたくなる町を目指すための活動とは?

閑援隊とはどんな集まり、、、?

初めまして、栃木県宇都宮市在住の高校3年生です!

今回、若者レポーターとして佐野市閑馬地区で活動している閑援隊の方々と一緒にボランティアに参加し、色々なお話をお聞きしてきました。

今回は経験したことや、閑援隊の方々のお話をお聞きした上で私が感じたことなどをありのままお伝えしていきたいなと思います!

まず、閑援隊の方々が普段どんなことを目標に活動をしているかを簡単にですがご紹介していきたいと思います。

閑援隊とは『より暮らしやすい閑馬を目指した地域活性化の活動』をモットーに地元の有志の方々を中心として立ち上げられたグループです。

地域の小学校である閑馬小学校の閉校や、高齢化による耕作放棄地や空き家の増加など数々な課題の解決に向けた取り組みをしています。

またこのような活動をすることで、少しでも明るく楽しく、次世代に引き継いでいける、地域の子供達が大人になったら帰省したくなるような環境作りを目指しています。

ボランティアに参加した1日

ここからは、実際にボランティアに参加した1日で経験したこと、感じたことなどについてお話していきます!

当日は、9時50分に『はねやすめ』という閑援隊の方々の拠点に集合。人が集まってきたところで自己紹介と午前中の作業についての説明を受けました。

今回は閑援隊の方々と私達の他に『大学生とそのお父さんの親子』や『社会人』など色々な人たちがボランティアに参加していました。

私が以前、別のボランティアに参加した時には、成人男性ばかりだったので、今回幅広い世代の方々が参加しているのを見て少々驚きました・・・!

午前中に行った作業は、キウイのつるを這わせるためのパイプの固定とパイプの支えとなる木材の設置でした。

パイプの交差している場所に針金を巻きつけて固定する作業では、なかなか難しかったのですが、参加者の方にアドバイスを頂けて、最終的には1人でもきちんとできるようになり、とても達成感がありました。

また、パイプの支えとなる木材の設置では木材の先をV字にすることでうまく固定する技術や周りに炭を撒くことで虫を寄せ付けないといった色々な知識を知ることができました。


この日は、9月にも関わらずとても日差しが強く暑い日だったため、こまめに休憩を取りながら作業をしていました。休憩の際にはシャインマスカットの差し入れを頂きました。とても甘くてみずみずしく、作業で疲れた中で食べるものは格別でした!このシャインマスカットは参加者の方が実際に作ったものらしく、果物を作る、売ることについても少し教えていただきました。

ここで一度、お昼タイムとなり食事を摂りながら閑援隊や参加者の方々のお話を聞きました。

閑援隊の方で、閑馬小学校に自分の子供を入学させる為に移住してきたという方のお話を聞きました。閑馬小学校は普通の学校の中では珍しい木造でできている校舎で、とても美しいんだそうです。私だったら、学校の建物にどれだけ魅力を感じても移住は考えられないなぁと驚きました。それと同時にそこまで人を動かせることのできる閑馬小学校がとても凄いなと思いました。さらに、閑援隊の方々は元々、閑馬小学校のPTAだった人たちの集まりだそうで、閑馬小学校に思い入れのある方が多いそうです。

午後には、甘茶の栽培のお話をお伺いし、甘茶を作るための機械の搬入を行いました。

閑援隊ではお米や果物、お茶など色々なものを育てており、それらの商品を売ることで、活動資金の一部を賄っているそうです。

その中の一つが甘茶です。特徴としては、砂糖を一切使っていないにも関わらず、とても甘みを感じられるお茶というところです。この甘茶は特許もとっており、リピーターの方も増えているんだそうです。
しかし、今年の甘茶はあまり良くできなかったそうです。原因としては地球温暖化による猛暑によって栽培の時期が早まってしまった、イノシシやシカなどによる被害を受けたことだそうです。

(下の方が枯れてしまった甘茶)
(甘茶畑のすぐ横にある動物の足跡)


お話を伺った後は、甘茶を作るための機械の搬入を行いました。この作業は、300kgと100kgの機械の搬入ということで、殆ど閑援隊の方々がやってくださっていて、私はあまり力にはなれませんでした。

元々、甘茶を作る際には他のところへ委託していたそうですが、あまりにも時間と手間がかかってしまうという理由で機械を導入することになったそうです。

これらの機械によって作られた甘茶は、イベントや各所お店で販売されているそうです。実際に私自身も、このボランティアを終えた後に、甘茶が販売されている所に出会い、本当に売られているんだと少し感動しました。

一通りの作業が終わったところで、甘茶とアイスの差し入れを頂きました。

甘茶はお話で聞いていた通り、とても甘く『本当に砂糖が使われていないのか?』と疑ってしまうほどでした。

その後、閑援隊の隊長さんとお話する時間を作っていただき、色々なお話を聞くことができました。ここでお聞きしたお話は最後に書かせていただきます。


そして、甘茶畑を離れるときに、実際に売られている状態の甘茶を2種類頂きました。この甘茶は全部で5種類あり、それぞれ特徴があるそうで、私は、ノーマルのものとハーブ系の爽やかなものをもらいました。家に帰って飲んでみると2つとも明らかに差があり、どちらもとても美味しく、私の家族にも好評でした。


甘茶畑からの帰り道に、ヤギがいました。このヤギたちは雑草を食べるために飼われているそうで、このヤギたちを貸し出すことでも活動費を得ているそうです。

最後にまた『はねやすめ』に戻ってきて、解散することとなりました。

たった1日の活動ではありましたが、閑援隊の方々の閑馬地区に対する想いや活動を知り、一緒に経験することができてとても充実した日となり、やはり自然の中で過ごす時間がいいなと実感しました。

閑援隊の方々のお話

  • 『閑馬地区の魅力とは?』という質問に対して『豊かな自然』と答えられていました。
  • 『高齢化による大きな影響はなんですか?』とお聞きしたところ、『ソーラーパネルが増えることで景観が崩れていってしまうこと』と仰っていました。
    さらに『なぜソーラーパネルは増えていってしまうのでしょうか?』とお聞きすると『高齢者が増えることで耕作放棄地が増えていってしまい、その土地がソーラーパネルの土地へと変わっていってしまっている。それを止めるために、畑や田んぼを作る活動をすることで景観を損なってしまわないようにしている。』とお答えしてくださいました。
    今回,ボランティアに行くために閑馬地区まで車で向かいましたが、明らかにソーラーパネルが多いなと私自身もとても感じました。自然を大切にしている閑援隊の方々にとっては豊かな景観が損なわれてしまうことはとても辛いことだろうなと感じました。
    また、管理ができていない土地が増えていくことで、動物と人間の生活エリアの境目が分からなくなることで動物たちがどんどん山から里に降りてきてしまい、畑などが被害に遭うといったことが起きているそうです。

今回、お話を聞いて、閑援隊の方々が活動をしていかなければ、閑馬地区はあっという間に人が住んでいくことが難しい土地になってしまうということを実感しました。

一つの地域を守るためにも、ボランティア活動をすることは大切なことだと感じました。

私は以前まで『高齢化によって、過疎地域が出来てしまうのはどうしようもないこと』という意識が頭の片隅にありました。しかし今回の活動を通して『少しでも動いてみるという意識が一人一人にあれば大きな力になり過疎化も止めることができるかもしれない』と思うようになりました。

このような活動に参加する上で、最初の一歩は大変で不安なものであると思いますが、いざやってみると思っていたより楽しく暖かい人ばかりです。少しでも興味があれば、ぜひ皆さんも一度、参加してみてほしいです!


下記のURLに閑援隊の方々の詳しい情報や、活動記録なども掲載されているので、この記事を読んで興味が湧いた方はぜひご覧になってみてください!

閑援隊のホームページ
https://kanentai.jp/

この記事を執筆したのは

こと さん

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