2024年9月8日。9月に入りほのかに秋の香りが漂ってきたものの、いまだに残暑が厳しい中、私は、栃木県那須町横岡地区で活動されている、高瀬集落営農組合の草刈りと竹の間伐ボランティアに参加しました。
高瀬集落ってどんなところ?
高瀬集落は、自然豊かな里山に囲まれ、毎年6月から7月にかけてたくさんのホタルが飛び交う地域です。ホタルの棲む里山の自然を守るため、高瀬集落営農組合では15年ほど前から毎年河川の清掃や里山の草刈などの保全活動を続けています。
今回は、高瀬集落営農組合のみなさまと一緒に里山の竹の間伐を行いました。
初心者でも大丈夫!竹の間伐
「今日は、竹を伐ります。」
そう聞いたとき、正直、私は不安な気持ちでいっぱいになりました。竹の間伐などやったこともない上に、そこまで力があるわけでもないので、できることがあまりないのではないかと、不安な気持ちで那須の自然豊かな田舎道を歩き出しました。
間伐現場に着くと、それはもううっそうと生い茂った竹が、今にも倒れんとばかりに折り重なっていました。
地域の方に「地面から少し残すくらいのイメージで」と間伐方法を教わり、ノコギリ片手に人生初の竹の間伐を行いました。1本目は、ノコギリの刃の当て方に苦労しましたが、丁寧なご指導のおかげで、徐々に、初心者の私でもスイスイと伐れるようになりました。

間伐後は、大きな機械でチップに。人の背丈をはるかに超える大きな竹もこの機械があれば、一網打尽。あっという間に細かくなります。


里山の自然を守るには欠かせない草刈り
竹の間伐に加えて、里山の自然を守っていくために必要不可欠な草刈りも行いました。草刈り機を使いこなすためにはコツが必要で、想像以上に難しい作業だということがよくわかりました。

ズバリ、高瀬の魅力とは?
今回の活動には、地域の方をはじめたくさんの方々が参加されていました。その中で、私は、高瀬集落営農組合の渡辺和男さんにインタビューさせていただきました。

渡辺さんは、生まれも高瀬。幼いころからスキーを楽しんだり、里山で遊んだりと高瀬の地域とともに生活してこられたそうです。
そんな渡辺さんに伺いました。「ズバリ、高瀬の魅力は?」と。
すると、「団結力」と即答。
昔から高瀬では、『「何かやろう」という地域一体となって協力する文化』が育まれていたそうです。
今回の活動でも竹をチップにする機械に不具合が出た時には、すぐに機械の周りに駆け寄って、「どこに竹が詰まっている」、「ここを少し掃除してみればいいかもしれない」といったように、自然と一丸となって解決を図るなど、高瀬の団結の深さが垣間見えました。
「おにぎりだけで十分。おかずはいらない。」
渡辺さんは、そう話します。高瀬の里山には、ホタルが集うくらいきれいな水もあります。そんな清らかな地で育つ米、横岡米は、おかずはいらないほどのおいしさだそうです。
強い絆で結ばれた地域で育つお米は、きっとこれからもホタルのように光り輝くのだと感じました。
ぜひ、6月から7月には高瀬地区で里山の原風景とホタルの美しさ、そしておいしいお米を楽しんでみてはいかがでしょうか。
この記事を執筆したのは
宇都宮大学地域デザイン科学部
稲葉桜空 さん

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