佐野市閑馬町に行ってきました
記事をご覧いただきありがとうございます。私は若者レポーターとして、閑馬町に訪れて閑援隊の皆様に取材をして来ました。
閑援隊とは、栃木県佐野市にある閑馬町という町の地域づくり団体です。
次世代のために閑馬にある耕作放棄地を整備したり、移住予定の方と閑馬を繋いだりしています。
この記事では、イベント体験の記録と共に閑馬と閑援隊の魅力をお届けしたいと思います。
閑馬で里芋掘り!ゴボウ掘り見学や椎茸狩りまで!?
9月30日、栃木県農政部農村振興課が主催する「里山での農ある暮らしを体験する – 現地交流会」というイベントに参加して来ました。
このイベントは、閑馬への移住を考えている方をサポートするイベントです。
午前は里芋掘りの体験、午後は意見交換会を行いました。
最初に、私達は株式会社クシダ様のご支援のもとで里芋掘りを行いました。
里芋の大きな葉を鎌で切り取った後に、里芋をスコップで掘り出すそうです。
収穫方法を実演していただいた時は、簡単そうに見えましたが、実際に行ってみると力が足りずなかなか掘り起こす事ができませんでした。
苦労して掘り起こすと、見慣れない状態の里芋が現れました。ラグビーボールよりも少し大きいくらいの里芋が出てきたのです。
私の知るスーパーで売られている里芋は、じゃがいもやさつまいもと同じように、一つ一つバラバラになって売られています。
しかし、里芋は一つ一つがバラバラになって育つのではなく、10個以上がくっついた状態で育つそうです。なので、塊になっている里芋達を個々に分解する作業が必要になります。
里芋の塊を、ポキポキ折って分解していくと、見慣れた状態の里芋になりました。
分解した後は、里芋に邪魔な根っこが付いたままなので、これを取り除きます。
この根っ子を取り除く作業が大変でした。時間が掛かりましたが、自然の中で農作業をしているというのを強く感じられて、とても心癒される時間となりました。
里芋掘りが終わると、クシダ農園様がゴボウの収穫を見せてくださいました。
小さなショベルカーで、この深い縦の穴を掘ったそうです。
縦に植えられたゴボウは、掘り出すのが大変なため、現在では横に植える農家さんが多いようですが、クシダ農園様はショベルカーを使用できるため、縦に植えている様です。
直径2cm以上はある太いゴボウを見せてくださいました。ここまで太いゴボウを見たのは初めてだったのでとても驚きまきした。
しかし、太いゴボウは関東では売れにくいのだと仰られていました。関東では細いゴボウの方が人気で、関西では太いゴボウが人気なのだそうです。
ゴボウ掘りの見学の後は、キノコ栽培を見学させてくださいました。
山道を歩くと、ジャンボナメコの原木がずらりと並んでいました。ここでは原木を休ませたり、菌を育てたりしているそうです。
この後は、栽培している椎茸の収穫を体験させていただきました。
椎茸の軸を摘んで引っ張ると、簡単に採る事ができました。軸は冷たくしっとりとしていて柔らかく、不思議な感触でした。
クシダ農園様から、お土産として里芋と椎茸を頂きました。どちらもとても美味しく、直ぐに食べ終えてしまいました。多くの体験と美味しい食材をありがとうございました。
皆様もぜひ株式会社クシダ様の椎茸を味わってみて下さい。
午前の部が終わるとお昼休憩となりました。
お昼には、美味しいカレーと甘茶というお茶が用意されており、頂かせて貰いました。
アジサイの葉から作られるという甘茶は不思議なほど甘く、純粋な茶葉の味だけでチョコレート以上の甘さがありました。
これは閑馬の農家である閑援隊副隊長が作られているそうです。甘いのにノンカロリー、そんな甘茶を皆さんもぜひ体験してみてください。
閑馬甘茶のホームページはこちら https://kanmaamacha.stores.jp/
午後の部開始!移住・定住を考えている人との意見交換会
お昼ご飯の後は、移住を考えている人、佐野市役所の職員、閑援隊で意見交換会を行いました。
移住予定者からのさまざまな質問に職員や閑馬隊が丁寧に説明を行っていました。閑馬隊にはもともとは他の県に住んでいたという移住者が多いようで、経験談に基づくアドバイスを多く話していました。
「空き家、土地バンクに欲しい物が無い」
という質問に、閑馬隊の移住者の方は、空き家や土地の確保の為には閑馬と繋がりを作るのが重要とアドバイスをしていました。実際に、閑馬隊の移住者の方々は、移住前に閑馬隊に参加したりして地域との繋がりを作っていたようです。
もともと東京に住んでいた閑援隊の中島さんは、東京から10年間週末に閑馬に通い、閑馬での農業を楽しんでいたようです。東京から閑馬に移住してみると、満員電車に乗るなどのストレスが無くなり、閑馬でストレスフリーな生活を出来ていると話してくださいました。
意見交換会の後、閑援隊の皆様に話を聞く事ができました。
- Q. 閑馬の魅力はなんですか?
- A. 閑援隊がいる事です。
都会では人は多いが人同士の関わりが少なかった。閑援隊のような、閑馬に熱くなれる仲の良いコミュニティはここにしかない。
何人かの人に魅力を聞いてみると、皆さんは「閑馬の人」だと答えてくださいました。
私自身も、始めは緊張からインタビューするのが少し怖かったのですが、最後にはもっとお話を聞きたいと思うほど素敵な方々でした。
次に閑援隊メンバーである五十嵐さんにお話を伺いました。
- Q. 閑馬に郷土料理はありますか?
- A. 移住して来たから分からないけど、ずいきかな。
大きい里芋の赤い茎を料理した物だそうで、里芋を無駄なく食べる方法なのだとか。農林水産省のホームページでは奈良の郷土料理だと紹介されていますが、閑馬でもよく作られているようです。
- Q. 伝統行事などはありますか?
- A. 山車(だし)
地域ごとに山車を出すお祭りがあるそうです。
中島さんにも再びお話を伺いました。
- Q. 閑馬町で大変だなと感じる事はありますか?
- A. ない。車が無いと不便な程度。それに大変かどうかは、その人が何を求めるかによって違う。
大きなお店は近くに無いけれど、毎日行くわけでは無いから、毎日大変だと思う事は無いそうです。
- Q. 閑馬町の良いところは何ですか?
- A. ストレスフリーな事。人間が親身。
満員電車に乗らなくなって、東京でストレスを感じていた事に気がついたそうです。
また、閑援隊の方々は互いに思いやりながら活動しており、何も言わなくても仕事がスムーズに進み、凄いのだと話してくださいました。
まとめ
閑馬は、閑馬愛溢れる人がたくさんいる素敵な町でした。
閑馬にはたくさんの自然に触れられるイベントがあります。ぜひ、読者の皆様も一度閑馬に足を踏み入れてみてください。
また、閑援隊の活動に参加してみてください。誰でも参加可能だそうですよ。
閑援隊関連サイト
- 閑援隊:https://kanentai.jp/
- 閑援隊Facebook: https://m.facebook.com/ket2018/
- 佐野市:https://www.city.sano.lg.jp/
この記事を執筆したのは
宇都宮商業高等学校 平野 杏さん
TUNAGU内の関連ページ
TUNAGU団体紹介 「より暮らしやすい閑馬」を目指した地域活性化の活動~閑援隊のご紹介~
この記事に関するお問い合わせ先
栃木県農政部農村振興課 農村・中山間地域担当 里づくりチーム
TEL:028-623-2334
Mail:noson-sinko@pref.tochigi.lg.jp
ホームページはこちら https://ku-shi-da.co.jp/